Recipro engine
                                           




上空冷4サクル単気筒サイドバルブ型イグニッションガソリンエンジン

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エンジンテスト風景ビデオあります エンジンテストビデオはこちら
1、特徴
昔の発動機をイメ−ジした手作りの台上模型エンジンです、今日では珍しいクランクシャフト及びバルブ駆動装置がオ−プンの横置き空冷単気筒4サイクルサイドバルブ型イグニッションガソリンエンジンです。
エンジン始動、低回転のエンジン音及び作動を鑑賞することを目的として製作しました。
回転時の音は模型グロエンジンとは異なり騒音レベルは低いと思います、条件が良ければ庭先でも運転できます。
応用としては発電用モ−タ−の駆動等、動力装置として使用することもできます、但し潤滑の関係で長時間運転は限定されます、 又エンジン教材としても使えるのではと思います。
構造上シリンダ−とクランクシャフト及びバルブ駆動装置が一体のケ−スに収まっていないため運転中,若干の潤滑オイルと未燃焼ガスが外部に吐出します。

2、エンジン仕様
      エンジン種類
排気量    
ボア−    
ストロ−ク  
圧縮比    
出力      
回転数   
燃料      
燃料タンク  
燃料消費量 
気化器   
点火方式  
点火信号  
点火プラグ  
点火電源  

潤滑方式  


始動方法   
本体重量  
寸法
空冷単気筒4サクルサイドバルブ型イグニッションガソリンエンジン  
9.2cc        
20.5mm 
28.0mm
7.7
測定値無し
1,000rpm 〜 3,500rpm
無鉛レギュラ−ガソリン
30cc
30cc 5〜10分   (エンジン回転数により変動)
固定ベンチュリ−タイプ (ニ−ドル回転による回転数可変)
無接点CDIバッテリ−点火
ホ−ルIC(磁気センサ−)による
NGK CMR6A 
アルカリ乾電池4本(6.0V)又はニッカド電池4本(4.8V) 
回転時間はアルカリ乾電池で約1時間 
シリンダ−、ピストン関係は滴下式、バルブ関係は始動ごとの手差し
クランクシャフト、コンロッドビックエンド、冷却ファンはグリ−ス封入
ベアリング(計6個使用)
手動または外部スタ−タ−モ−タ−(電動ドリルでも可能)
2.1kg
290mm(縦)×205mm(横)×110mm(高さ)

3、製作記 (特にエンジン補機類について説明)

設計方針


昔の発動機をイメ−ジした台上エンジン
・4ストロ−クイグニッションガソリンエンジン
・ロングストロ−クによる低回転型エンジン
・エンジンの構成部品が外から確認できる構造
・運転時のエンジン騒音レベルが低い事
上記の方針に基づき設計、製作を進めていくなかエンジン本体は特に問題は有りませんでしたが点火装置及びキャブレ−タ−については当初の構造では満足のいく結果がでませんでした。
いくつかの試作を得て現在のエンジンになっています


点火装置

圧電素子による点火方式 通常の点火方式 セミCDI点火?

圧電素子による点火方式

当初は圧電素子によりプラグ点火ができるのではと思い、身近にある電子ライタ−を分解し素子を取り出し、カムとカムレバ−により素子へ衝撃を与える機構を何種類か作り試験をしてみました。
エンジン始動はなんとかできるのですが、エンジン回転が不安定であることと素子への衝撃音が大きく実用には程遠く圧電素子による点火装置は断念しました。  (プラグへ火を飛ばすためには圧電素子への変形入力はかなり大きな力が必要、小排気量エンジンではパワ−ロスが大きくなると思います)

通常の点火方式

イグニッションコイル(外国製模型エンジン用3V仕様)及びコンタクトポイントの組み合わせにて試験を行ってみました、始動性に若干問題がありますがエンジン回転全域で良い結果です。
但し問題点としてポイント接点の接触不良が時々発生しエンジン不調となる、またエンジン停止時にポイントカムがポイントを閉じる角度で停止した場合イグニッションコイルへ通電状態になり点火バッテリ−の容量ダウンがおこりやすい。
古典的エンジンには形は良いと思いますが取り扱いが一般的ではないため不採用としました。

終版 無接点CDI点火方式

入力 :4.8〜6.0V DC
周波数 :20〜35KHz

出力  :130〜250V
寸法  :50×45×35mm


点火時期信号はホ−ルIC
(磁気センサ−)
ベストの点火方式は無接点CDI方式として回路を検討。
第一段階として使い捨てカメラのフラッシュ装置を流用、トリガ用コンデンサ−容量の変更及びトリガ−回路をコンタクトポイントと同期するように変更、原付バイク用のイグニッションコイル(CDI用)に昇圧電圧約170Vを通電する回路を作り試験、エンジン始動は可能ですが回転を上げるとエンジン不調となります。
当初予測はしていましたがインバータ回路の能力不足により高回転時にトリガ用コンデンサへの充電が不足してくる為と判断されセミCDI点火方式?も没となりました。
上の写真が最終的に完成した自作無接点CDIユニットです、インバータ部昇圧トランスは携帯蛍光灯のものを流用、点火時期信号はホ−ルIC(磁気センサ−)を使い無接点化にしてあります。
イグニッションコイルの内蔵及び点火時期制御はありませんがエンジン始動性、濃い目の運転、高速回転時のスパ−ク性能及びアルカリ乾電池4本で1時間以上作動と本エンジンに対しては十分な性能を持っています。


ホ−ルIC(磁気センサ−)とロ−タ−円周上にセットしたマグネット(直径6mm)により点火時期信号を作りCDIユニットへ信号を送ります。
尚、ロ−タ−はクランクシャフトにセットされ1回転ワンパルス発生、4サイクルエンジンとしてはワンパルス分は捨て火です、排気工程によりエンジン性能には問題ありません。
ホ−ルIC ロ−タ−マグネット

左の写真 左側よりネジサイズは14mm、10mmの汎用プラグ
右側のプラグは模型エンジン用グロ−プラグ、隣はイグニッション用プラグでネジサイズは同じ1/4インチ(6.4mm)サイズ。
1/4インチ(6.4mm)サイズイグニッション用プラグは国内では中々手にはいりません又高価です(汎用プラグの4倍程)
大きくはなりますがネジサイズ10mmの汎用プラグNGK CMR6Aを使っております。