Recipro engine
                                                



ENYA60-3型改造エンジン (自称エンスパ−)

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上の写真は、今から約30年程前にラジコン60スタント機(曲技の名手になる事を夢見て)に使用していたエンジンです。
中央のエンジンはENYA60-3型エンジン(改造型)左側のエンジンはスパ−タイガ-60-(イタリヤ製)のフロントキャブ及びリヤ−キャブ仕様でシリンダ、ピストンはABC方式、ポ−ト形状はシュニ-レ(右側の写真を参照)となっており耐久性も高くパワ−も国産エンジンを抜いていました。
スタント飛行練習時スパ−タイガ-60のフロント仕様を搭載した飛行機が墜落、エンジンケ−スは破損しましたがシリンダ−関係は無事でした、後にこのシリンダ-をENYA60に移植できるのではと思いつき改造(ハイブリッド化)を行いました。
当時は旋盤、フライス盤は持っておりませんでしたのでエンジン各部の寸法を検討し業者さんに加工依頼し組み上げました。
スタント機に搭載し性能テストを数回行い、以降は第一号改造エンジンとしてコレックションになっています

製作記

1、クランクケ−スの加工
シリンダ−外形寸法を測定したところENYA60は26.6mm、スパ−タイガ-60は28.0mmと差は1.4mmとなりました。
結果クランクケ−スのシリンダ−挿入穴をボ−リングにより1.4mm拡大しました。
30年の年月がたち写真ではかなり変色しておりますが、熟練旋盤工による加工で精度はかなり高く仕上がっています。


2、コンロッドの加工
ENYA用、スパ−タイガ-用、新たにコンロッドを作成する選択肢が有りましたが各部の寸法を再度確認した中、ENYA用コンロッドを改造する事にしました。
改造箇所はスモ−ルエンドの内径を変更、スパ−タイガ-のピストンピン径はENYAに比べ0.3mm細い為、コンロッドメタルをメタル材で新規に作成しコンロッドスモ−ルエンドに圧入、6mmのリ−マにより仕上げました。

3、シリンダ−上下位置調整
コンロッドの改造が終わりエンジンの仮組立てを行いシリンダ−の上下位置を確認。
シリンダ−に対してのピストンの圧縮上死点位置及びクランクケ−スとシリンダ−の掃気口の位置関係の中、シリンダ−を1.7mmかさ上げしました、方法は鉄材で1.7mm厚のリングを作りクランクケ−スとシリンダ−の間にセットします。

4、シリンダ−ヘッドの製作
スパ−タイガ-のヘッドはENYAエンジンの取り付けボルト穴位置と違う為、新たにシリンダ−ヘッドを作りました。
燃焼室形状及び寸法はスパ−タイガ-と同一です
5、組立て完成
 
当時の詳細デ−タ−は有りませんが、スタント機に搭載し飛行を数回行った結果、明らかに出力の向上が認められ私の使っていたENYA60-3型に比較し地上では約500回転程アップしていたと思います。
当時はまだ回転計は一般的ではなく所有しておりませんでしたので感覚になります。