Recipro engine
                                                




OS15FP改造(リヤ-バルブ)グロ−エンジン


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OS15FP改造(リヤ-バルブ)グロ−エンジン(逆回転にセット)搭載試験機

5年程前にエンジンダクトファンについて色々試作していた中、レイアウトの関係で15クラスの逆転エンジンが必要になり手元にあったOS15FPエンジンを改造する事になりました。
逆転用クランクシャフトを使うという方法も有りましたが、エンジンを眺めているとリヤ−バルブ方式が有ると思いつき、考えた結果クランクケ−スを逆に使い現在のキャブ位置をリヤ−ドラムロ−タ−リ−バルブとして使い、通常のバックプレ−ト側にクランクシャフトを支持するフロントハウジングを作りドッキングする事としました。  (まさしく逆転の発想でしょうか ?)

製作記

1、クランクケ−スの加工

エンジン全長を極力短くする為クランクケ−ス先端を約3.0mmカット、カットした先端にアルミ(A2017)材で作成しためくら栓を圧入しオイル漏れ及び圧力漏れ防止を図る。
後日クランクケ−ス圧力取り出しニップルをセットしました。


2、リヤ-ドラムロ-タ−の製作


本来ならばSK材で製作し焼き入れ処理及び外周を研磨して仕上げる必要性が有ると思いますが、製作の簡略化として快削鋼にてドラムロ−タ−を製作しました。
ロ−タ−円周上にクランクシャフトの延長ピンが噛み合うようスリットを90度ずらし2ケ所切って有ります。
2ケ所のスリットの意味は、フロントハウジングを外しスリットを選択して組み込むことによりエンジン回転方向が簡単に変更できるようにする為です。
吸入タイミング及び内径は変更して有りません。
ロ−タ−のバランスどりも合わせて行いました。


3、フロントハウジングの製作

OS15FPエンジンのクランクシャフトにあわせてフロントハウジンをアルミ(A2017)材で製作。
前後にベアリングを配置しました。
フロントB/G 内径9mm外形17mm
リヤ- B/G 内径9mm外形20mm



4、クランクシャフトの加工

クランクピンの穴(2.5mm)を利用しドラムロ−タ−を駆動する為の延長ピン直径3mmシャフト材を加工し圧入。
ケ−ス内圧力を高める為、吸入通路はアルミ(A2017)材で作成しためくら栓を圧入。 


5、シリンダ−ヘッドの製作

シリンダ−ヘッドはデザイン的なものでアルミ(A2017)材にてフィンのない形で新規に作成。
燃焼室の形状及び寸法はノ−マルヘッドと変わりません。


6、組立て完成試運転


シリンダ−、ピストン、キャブレ−タ−はOS15FPエンジン用を使い組立て、完成後ベンチにて軽く慣らし運転を行い性能を確認、心配していた異常振動はなく回転数は通常使っているプロペラ(8×4)で改造前のOS15FPエンジンより最高回転が600rpm程アップしました、感じとして高速回転仕様になっているように思えました。
昔使っておりましたクォ−タ−パイロン用プロペラ(オオタキ 7×5改)をセット、燃料は15%ニトロにて回転数18.200rpmとなり、まだ回転が伸びるのではと思いロッシ15のパイプをセットしパイプの長さを最適な位置に合わせ最大回転数21.900rpmとなりました。
合わせて逆回転のテストを行い特に問題ない事が確認できました。  
ベンチテスト以降、上記仕様で10パイロン機に搭載し飛行テストを行いました、エンジンは快調でダイブ時は推定25.000rpmを超えているのではと思っております。
本来は逆回転ができるエンジンを作るという事でチュ−ニングをして有りませんが以外な結果となりベ−スの
OS15FPエンジンの優秀性を再確認しました。